2011年8月19日金曜日

1冊目『指導者はこうして育つ』が刊行されます

柏倉康夫先生著『指導者(リーダー)はこうして育つ--フランスの高等教育:グラン・ゼコール』が9月5日頃に発売されます。

9月初旬の刊行という告知どおりの進行にまずはホッとしているところです。
すでにお伝えしておりますように、本書は、1996年にちくま新書から出された『エリートのつくり方--グランド・ゼコールの社会学』の“改訂版”になります。
1996年といえば、まだEU統合前で、通貨はフラン。インターネットも草創期・・・。その後15年の動きは大きく、フランスの教育も変化したようです。最新の事情も加筆いただくなどし、タイトルも改めて世に送り出します。「バカロレア」「グラン・ゼコール」といった言葉に象徴されるフランスの複雑な教育制度を分りやすく紹介いただきました。
バカロレアの最新の「哲学」の問題も、柏倉先生に訳していただき掲載しました!
ぜひ、読者の方々にも挑戦いただきたいものです。(私など、問題の意味を理解するだけで四苦八苦!)

出版社としての記念すべき1冊目!
一人でも多くの人に手に取っていただきたいと念じています。248頁、1995円(税込み)です。

カバーは、フランス学士院とコンドルセ像をあしらっていただきました。近々、HPにも紹介します。

本と言うカタチに仕上げたとしても、それを、いかに一人でも多くの読者に届けるか--、出版社として、編集とは違うもう一つの大きな仕事として流通、営業面があることを、改めて認識している日々です。

大手出版社の文庫本などとは違い、全国各地の書店に平積みで並ぶことはちょっと難しいわけですが、じわじわと浸透していくことを密かに期待しています。書評などでも取り上げていただければありがたく、各方面にPRしてまいりたいと思います。

アマゾンとは直接の契約を行いましたから、すでに「近刊」と言うことで表示されております。
もちろん、小社のHPを通して直接販売も積極的に行っていくつもりです。

こうして、本を実際に出す段階になると、初めてのことばかり。一つ一つが勉強です。

しかし、10年前と比べても、新規創業のカベは低くなったと実感します。30年前などとは比較できないくらいではないでしょうか。パソコンの存在は大きいと思います。そして、インターネットの恩恵は計り知れません……。
上記のような、アマゾンだの、直販だの、、、これは30年前には考えられなかったことですから。

あと10日あまり、最後の詰めの作業が残っておりますので、気を引き締めております。


ここで、2冊目についてもご報告いたします。

故・神川信彦先生著『グラッドストン』です。こちらは、解題執筆をお引き受けくださった君塚直隆先生のご助力で、10月初旬の刊行がほぼ間違いない(私がきちんと仕事をこなせば)状況です。こうしてお知らせできることが嬉しくあります!

復刊に当たっては、新たに文字を組みなおしたことなどから、細部に亘る作業が残っております。44年ぶりの復刊が、意義深いものとなるよう、気を引き締めて最後の追い込みに励みたいと思います。
500頁近いことから、本体価格は4000円前後と考えております。ただ、直接注文のかたがたには、何らかの「割引」が出来ないものかと、思案中です。